半身がある。 僕は勘定所じゃない。 聞く方も少しは困るよと東風君も暗に不平を洩らした。 そんな例はいくらでもありますよと寒月君が天下の妻君に代ってちょっと弁護の労を取った。 はげしく云えば先方に権力があればあるほど、のしかかられるものの方では不愉快を感じて反抗する世の中です。 迷亭君は 耶蘇もあんな世に生れれば罪人さ。 馬鹿馬鹿しい どうです苦沙弥先生も御聞きになっては。 英雄なんか一人も出やしない。 好男子寒月君もそんな所でヴァイオリンを買えば罪人さ 寝ているのだか、あるいてるのだか判然しない。 君はいつ頃から始めたのかね 思い切って飲んで見ろと、勢よく舌を入れてぴちゃぴちゃやって見ると驚いた。